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ロッジの差し陽の中で、珈琲の香りを楽しみながら季節の狭間に癒しを感じ、心の動きを綴っています。カテゴリー別に整理をして引き出しに詰めております。少しの間休んでいって下さい。

by mix-mac ミックス・ベジタブル

★うなぎの生き血には、毒がある・・


★うなぎの生き血には、毒がある・・_c0091245_15125464.jpg★うなぎの生き血には、毒がある・・

 夏も終わりに近づき、この夏も夏バテ防止などと言いながら、丑の日が2度もあった、うなぎ好きには、たまらないのがうな重・うな丼の味。 蒸して~焼いてふんわりとろける食感の江戸風焼き、美味さを閉じこめるように外焼きをして、タレ付けをしながら焼き上げる京風焼き。
 平賀源内が、こんなに栄養がある食材を、世間に知らしめ、美味しく食べられるようにと、開発・宣伝した事は良く知られている事ですが、江戸時代まで何故こんなに美味しいうなぎが、食べられなかったのかには、あまり知られていない原因がありました。

魚と言えば活きの良いものは刺身と決まっております。しかしうなぎは生で食べると、酷い食中毒に似た、と言うよりももっと重症になりそうな、毒が含まれているのです。

 実は、ウナギの身ではなく、「血」に毒があるのです。「イクチオヘモトキシン」という淡泊性の毒素が含まれているのです。知らずに口に入れると、呼吸困難、吐き気などの中毒症状をおこします。 また、傷口から入ると化膿したり、赤く腫れ上がったりします。
目に入れば目も赤く腫れ上がり、しばらくの間視力を落としてしまう事になります。
 しかしこの毒素はたんぱく質性なので60度以上の熱に5分もさらされると、熱で破壊され、無毒状態になってしまうのです。 ですから生焼き状態であっても血液が残っていれば、腹痛は必ず起こると行っても良いでしょう。ちなみに、アナゴ、ハモ、ウツボなどウナギ目の魚すべて毒があります。

 努力をして、生のうなぎの血を洗い流し、無理に刺身にした方がおられましたが、先ず生では旨みが感じられなく、皮がゴム城になっており、異物感の方が多いようです。

前記しましたが、うなぎの血には「イクチオヘモトキシン」という毒素が含まれています。これはフグの毒とは別モノですが、
口に入れると・・・呼吸困難 吐き気がする
傷口につくと・・・傷口が膿む 赤く腫れる 傷口のところが皮膚炎になる
目に入ると・・・結膜炎になる(腫れ上がる)
などの症状が出るそうです。

だから蒲焼にするのが一番なのです。 ちなみに、生でも血を完全に抜いて、お酢でしめれば刺身で食べることもできますが、実際にやってみても、美味しいとは言えないですね。因みに、火を通すと言えば「天ぷら」にし、山椒塩で食べてもとても美味しいです。
白焼きと言い、タレを付けずに焼いて、わさび醤油か柚味噌を付けて食べるのも、乙なものですよ。

余計な話ですが、ご自分で捌かれる方は、出来るだけ血が飛ばないように背開きにし、(内臓を取ろうとして腹から捌くと、血が飛び散る事がありますので、目に入らぬよう気をつけて下さい。

こうした心配を無くすには、一度蒸して中まで火を通す方法が、好ましいのかも知れません。

 よく、うなぎと梅干しは食べ合わせが良くないと言われますが、根拠はありません。
どうも食べ合わせで毒物に変化するようなものとか、特に体に悪い影響がでるというものでもありません。しかし、よく考えてみると、「うなぎに梅干し」は梅干で口の中がさっぱりして、ついうなぎを食べ過ぎるので過食の戒めのようです。「天ぶらと西瓜」「かにと氷水」は水っぽいものを大量にとると消化が悪くなるからではないでしょうか?
 このように衛生管理、栄養教育が行き届いていなかったころの昔ならではの食生活の知恵が食べ合わせの形にとなったものと思われます。

近年は、四季それぞれに「丑の日」が存在する事が世に知られ、その都度うなぎを食べられる方も多くおられるとか、以前に京風の焼き方で食べられ、お腹が痛くなった事があると言われる方は、万が一の割合で、血が僅かにでも残り得る、京風の焼き方をなさるお店では、食べる事は止め、江戸風で焼かれるお店に変えた方が良いようですね。
by mix-mac | 2009-09-03 15:13 | ★社会問題