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ロッジの差し陽の中で、珈琲の香りを楽しみながら季節の狭間に癒しを感じ、心の動きを綴っています。カテゴリー別に整理をして引き出しに詰めております。少しの間休んでいって下さい。

by mix-mac ミックス・ベジタブル

★モラルハラスメント「自己愛性人格障害」

2008年12月27日土曜日

★モラルハラスメント「自己愛性人格障害」

権力・自分に対する信用性の濫用によるモラル・ハラスメントは、不景気やリストラ圧力の中でのプレッシャーやそれらから受ける恐怖・不安を受けた管理職や・ベテラン職が、心理的葛藤を解消しようとするメカニズムの中で、攻撃的な反応をすることから行われることの多いのですが<ストレス習慣型>、その対象を部下にするのは、報復の可能性も少なく、それが一番簡単だからです。但し、この場合の攻撃性は一時的なもので、多くの上司・ベテラン・同僚は、後で後悔します。

このような心理的葛藤を解消するメカニズムの中で発生するパワハラやモラハラは、まだ救いようがあります。企業がきちんと管理者向け教育を行ったりすることで、自らの行為に気付く可能性があります。また、あなた自身が、その上司・ベテラン・同僚のプレッシャーやストレス状態を汲み取りながら話し合うことによって、相手のストレス状態をうまく和らげながら、前向きな話し合いができる可能性もあるからです。

ところが、これが純粋なモラハラだった場合(つまり加害者が「自己愛性格型」の場合)、教育研修や、指導は全くの無駄であり、話し合いは、非常に危険な場合があります。
「自己愛性格型」は、自らの権威を脅かすものに対しては、執拗に攻撃を続けるからです。「話せばわかってくれる」という期待は全く持てません。

今、モラル・ハラスメントを受けている方々は、加害者をよく理解して、自己愛によるものなのか、それとも心理的葛藤の中での攻撃性なのか、もしくは別の理由なのかをしっかりと見極められるようになって下さい。間違った対応は、悲劇をもたらします。 自分では分からない場合は、専門的な医療個別コンサルティングをご検討下さい。
早めに、きちんとした機関に相談をすべきです。と同時に、企業の責任を負うべき地位の者にキチッと相談をしておくべきです。また相談をしたと言うことを、手紙や文書で残してくべきです。
この「自己愛性格型」のモラルハラスメントは、周囲には感知しにくく、一見被害を受けている方が、周囲には加害者に迷惑を掛けていると思われがちになっている場合があるからです。

★モラル・ハラスメントの特徴
モラル・ハラスメントの最大の特徴は、「静かに・じめじめと・陰湿に」、繰り返し行われることです。そして、被害者は、その繰り返しによって、心の傷を深め、自信を失い、いつの間にか精神的に追い込まれていきます。 最初は先輩の言うことだからとか、悪気は無いのだろうという遠慮、我慢、ケンカはしない方が良いと引き気味なっている事が多いので、また、モラルハラスメントの一つ一つの行為は微妙なので、周りからみると、それがなかなか辛らつな「いじめ」だとは思えないのです。
更にこうした行動に出るタイプは、自身は一生懸命働いているのに・・・と思い込んでいて、相手を常に対象者と見る癖があり、大勢が対象となるのではなく、対象になっている一人を攻撃する事で、「自己愛」を深めているので、簡単には収まらない事だ。
他から見れば、ただ気が合わないのかな程度にしか思えず、人目に触れず執拗に攻撃を繰り返し、いたぶる手段を極めているのが特徴。

だからこそ、被害者がまわりに相談しても、「それってどこにでもあることだと思うよ」とか、「そういうことは仕事にはつきものだ」といったアドバイスしかもらえません。それどころか「我慢がたりない!」とか、「自分自身の性格の問題」と暗に批難されてしまうこともあります。酷い時には、加害者が相談者を利用し、何時も被害を受けているのは自分だという様に、泣き伏したり、永遠と自身の大変さをアピールするので、同情を買うのは、加害者に向けられる事が多いのです。

これは覚えておいてください。どんなに些細なことでも、それが繰り返されることで、大きな精神的苦痛になりうるのです。残念ながら、私たちのほとんどは、自分の体験からでしか他人に気持ちを了解できないため、モラル・ハラスメント被害者の苦痛を理解できません。 これが、「モラル・ハラスメントの辛さは、体験者にしかわからない」といわれる所以であり、モラル・ハラスメントの別の特徴であるといえるでしょう。

最も恐いのは、特定の個人にターゲットを絞ったケースです。
加害者はその人物に標的を定めると、たとえば、「あいつは仕事ができない」、「性格がおかしい」など、相手を非難するそれは次第に周りの人間によって受け入れられ、支持されていくのです。相手に対するこの非難はいよいよ対象者が戦おうとする行為が激しくなった時にも、正当化の理由として使われることもある。その頃には被害者は本当に仕事ができなくなったり、性格がおかしくなっていることがあるからです。
企業のトップあるいは人事担当をするものは、この巧みなゆがみを見つけ出す能力を持っていなければなりません。
被害者を重症にしてからでは遅いのです。こうした「SOS」は、何処かで発信しているので、それをキャッチ出来ないのは、やはり企業体質が湯が見始めているかすっかりそうした人間に、一部を牛耳られているケースも、少なくはないのです。

★加害者が被害者を追い詰める手口
加害者が被害者を追い詰める手口は、上司・ベテラン・同僚(年長)若しくはその企業では信頼されているという立場を利用し、最初は些細なプレッシャーをかけたりする行為だったりするのですが、(一番多いのは自身がされると嫌なこと)執拗に対象者の失敗を見付け、叱ったり、人間性を否定するような発言をする、無視する、不機嫌な態度を示し続ける、監視する、必要な情報を伝達しない、など、ありとあらゆる手段を用いて、時間をかけて被害者を追い込みます。

想像してみてください。朝、上司が出社する度に挨拶をしても、無視されたり、それどころか挨拶に対して嫌な顔をされたりすることを。しかも毎朝毎朝・・・。それでいて、挨拶をしないと、あいつは礼儀がなっていないと、これみよがしに悪口を言われる・・・。

そんな状況がしばらく続けば、集中力もなくなり、ミスも増えるでしょう。そのミスがチームの他のメンバーに迷惑をかけることになれば、チームからも孤立化していき、本当に使いものにならなくなってしまう・・・。また、チームメンバーからも、自分がハラスメントの対象にならないように、そのハラスメントを後押しする、なんてことも当たり前のように起こっているのです。

最近、職場の人間関係で「うつ」になり、休職や退職に追い込まれる社員が急増していますが、その背後には、このようなモラル・ハラスメントが行われていることは少なくないはずです。
最近は事例から悪質さを考え、実刑になった判例も出てきています。
ましてやそんな方法で、気に入らない従業員を排出してしまおうなどと思っている、企業があれば、そうは上手く行かなくなっている現状を知るとよいです。

★モラルハラスメントへの対策
現在このモラルハラスメントを受けていると言われる方は、早速自身が参ってしまう前に、自身の話を信じてくれる親友や、身内に現状を話しておくことが大切です。第三者に目撃して頂き、実態を知って貰う事です。 出来れば証拠として、マイクロレコーダー等で相手の言葉・の録音をしておくことも大切です。
自身が既に、鬱やノイローゼ重傷になる前に診断書も取って、精神障害が出始めるまでの傾向・移行を診察していただくことも考えねばなりません。
ただ重要なのはこの様な事態に追い込まれていながら、加害者の上司、企業の責任者が、事態を知らなかったとするのもおかしい。必ず実態の方向を含む、被害状況を、信じなくてもしておく事が肝心です。

ストレス等の労働者のメンタルヘルスに対するダメージを「職業上の第一のリスク」として認識し、その予防の重要性を論議する動きが出るとともに、その要因となる「モラル・ハラスメント」への関心も、さらに高まりをみせております。そして、2002年1月に公布施行された「労使関係近代化法」により、(1)企業内における「モラル・ハラスメント」を規制する条文を導入(労働法L122-49条~54条)(注6)、(2)被用者の身体的健康だけにとどまらず精神的健康含めて健康予防における使用者の責任を拡大する(労働法L230-2-1条)――という労働法の改正が行われた。同時に、刑法にも罰則規定が設けられた(刑法222-33-2条)。

 しかし、法律の制定によって全ての問題が解決するわけではない。労働者が被害を受けてからでは遅く、まずは予防することが重要であるため企業は、「社員を大切にし、社員が満足して働ける企業であれば、社員のモチベーションも高まり、生産性も向上する」という観点から、「モラル・ハラスメント」の予防に積極的に取り組むことが望まれる。さらに、企業だけでなく、社会全体、そして個々人でも、この問題を身近な問題として認識し、予防策を考える姿勢が必要といわれている。
by mix-mac | 2008-12-27 16:37 | ★経営問題